名古屋 グランドピアノ完備のレコーディングスタジオ JOYSOUND 601 Studio

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a-bee Road

チーフエンジニア阿部​によるマニアックコラム

Marshall 1960A チューンアップ計画その2

6/3/2019

2 コメント

 

※本記事同様のチューンアップをご希望の方はコチラからお問い合わせください。
mod1960a@gmail.com

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Marshall 1960A 2発モディファイ。かなり形になって来ました。

前回は、バッフルをフィンランドバーチで作成する。と決めたところまでお伝えしましたが、今回はチューンアップのポイントをまとめたいと思います。重要なのは「オーディオ的な質の向上」と「楽器としての鳴りを失わない事」の2点です。ギターアンプのキャビネットはスタジオモニターでは無いので、良い音であるべきだが、正確な音を出す必要はないと考えています。それゆえにオーディオ的な質と楽器としての鳴りをどのような塩梅で両立させるかが非常に難しいと思います。

一旦バラバラに分解して、良く分かったのですが、Marshall 1960のAキャビの弱点はバッフルの構造だと思います。上部がスラントしている形状の為、バッフルを上部と下部の2枚に分割しなければならない。そしてそれらの接合精度が低く、強度も弱い。本来であれば複数のスピーカーユニット(通常の1960の場合4発、今回は2発)が1枚のバッフルに取り付けられているのが理想です。Bキャビがそうであるように。
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前回もお見せした画像ですが、もう一度バッフル内面を見てください。上部と下部2枚のバッフルが存在しますが、それらの接合精度が低い。そして、、、、
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この突っ張り棒でキャビの背面板から押さえつけてあるだけなのです。

というところで今回の作業は下記の通りに決めました。
■オーディオ的な質の向上の為に
①硬く重い材でバッフルを作成(スピーカー2発仕様とします)
②2枚に分割されたバッフルの接合精度を上げる
③バッフルの固定方法を見直し強度を上げる

■楽器としての鳴りを失わない為に
①吸音材を入れたり、過度な制振処理で箱鳴りを殺すような事はしない

そうと決まれば硬くて重いフィンランドバーチの加工開始です。加工はHOT WIREDの三輪さんにお任せ。私は見ているだけです(笑)
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さすがはプロ。数々の工作機械で、あっという間に板を切り出していきます。上下2枚に分割されたバッフルの接合精度も非常に高い状態です。スピーカーの取り付け部も完璧な円で切り出されます。当たり前ですが、これは日曜大工のレベルではありません(笑)
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そしてこのスピーカー取り付け部に一工夫しました。
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分かりますか?スピーカーから音が飛び出していく方向に向けて45度のテーパー加工を施したのです。ラッパ状になって、キレイに音が飛んでいく効果を狙っています。
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もう一枚アップでご覧ください!この部分は最終的にグリルクロスで覆われて見えなくなってしまいますが、三輪さんと二人で「見えないところにこそ拘りを持たなきゃダメだ!」と意気投合し、楽しく作業しています。

そして、もう一点のチューンアップポイントがこちら
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先ほどの、突っ張り棒をもっと強度の高い構造にしようと思い、試作を始めました。こちらの写真のように縦方向のリブを2枚のバッフルに渡る形で固定し、それを2本の支柱でキャビの背面板に突っ張ります。こちらは試作一号機。強度は高そうですが、密閉式キャビ内部の空気の流れを乱しそうな形状。それに「見た目も良く無いね」と三輪さん。ここも最終的には見えなくなる場所ですが、再び「見えないところにこそ拘りを持たなきゃダメだ!」の心意気で二人で改良案を練り始めました。

というところで今回はここまで。次回は改良型突っ張り棒完成??

続く

※本記事同様のチューンアップをご希望の方はコチラからお問い合わせください。
mod1960a@gmail.com
2 コメント
柴田英寿 link
6/3/2019 11:44:23 pm

最高です。最高のキャビになりそう

返信
阿部峰久
6/4/2019 06:23:38 am

柴田様、コメントありがとうございます!名古屋にお越しの際には、是非ご試奏ください。

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    JOYSOUND 601 Studioチーフエンジニア阿部峰久

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